玄武洞

葛根田渓谷内で最大の見所となっている、自然が作り出した造形美を感じられる場所です。

玄武洞


 岩手郡雫石町の玄武洞は、葛根田の大岩屋とも呼ばれていまして、昭和18年に国指定の天然記念物にもなっている景勝地です。

 溶岩によって形成された玄武岩による高さ80mに幅200mの垂直な岩壁でして、見事な柱状節理の景観には、なんとも圧巻されます。

 但し、葛根田川の浸食によって形成されていた洞窟部分の玄武洞が、平成11年の崩落によって消滅してしまい、残念ながら以前程の
 魅力を感じられない現状となってしまっていますし、その後も整備がされないままに荒れ果てているのが、なんとも悲しいですね。


−玄武洞−


−柱状節理−


−崩落前の玄武洞−


−崩落後の玄武洞−

葛根田渓谷


 葛根田渓谷は、玄武洞を含む葛根田川の中流域に広がる渓谷になります。

 近年の度重なる土砂災害や崩落などによって消失した林道などの修復整備も、なんとか区切りが付いていまして、葛根田地熱発電所の周辺
 までは、普通乗用車でも気軽に訪れられるようになっています。

 この葛根田渓谷は、県内でも紅葉の見所として有名でして、黄色や赤色に染まった山肌が、実に素晴らし景色となっております。


−葛根田渓谷の紅葉−


−葛根田渓谷の紅葉−


−葛根田渓谷の紅葉−


−葛根田渓谷の紅葉−


−葛根田渓谷の紅葉−


−葛根田渓谷の紅葉−

玄武洞ノ滝


 玄武洞から葛根田川の上流に少しだけ移動すると、すぐに玄武洞ノ滝があります。

 但し、普段ですと木々の枝葉に遮られてしまって、まったく見る事ができませんので、晩秋と早春の僅かな季節だけ、滝の中段の一部分だけ
 になりますが、なんとか確認をする事ができたのですが、現在では、残念ながら崩落によって形状が激変してしまっていました。

 以前と同じように沢水が流れているのを確認していますので、今後は、このまま地盤さえ落ち着いてくれれば、別な形状の滝となってくれそう
 な気配もあります。

 玄武洞から葛根田川の下流に在る玄武温泉には、湧水を利用した似たような名称の玄武ノ滝がありまして、間違って混同されている方々も
 多く、まったく知名度が無いのが残念ですね。



−崩落前の玄武洞ノ滝−


−崩落後の玄武洞ノ滝−


−玄武ノ滝−

黒滝と鳥越ノ滝


 さらに葛根田川の上流に移動しますと、黒滝と鳥越ノ滝があります。

 黒滝は、葛根田川と黒滝沢との合流地点にありまして、県道194号西山生保内線から徒歩2分程で滝の手前まで行けますので、とても
 気軽に見る事ができたりもしますので、玄武洞を訪れた際には、ついでに立ち寄ってもらいたい場所になります。

 鳥越ノ滝は、県道194号西山生保内線の分断地点付近(現在は、秋田側に通じないままに工事休止となっています。)に在る滝ノ上温泉
 の下流に在りまして、周辺の岩場から湯気が昇っている珍しい温泉水の混じった滝になります。

 以前は、20m程の鎖場を使用して斜面を滝口まで降りて行ける、滝壺周辺の熱せられた石河原を利用した鳥越ノ滝温泉だったのですが、
 現在では、降口周辺まで柵が設置されていまして、温泉地としては、残念ながら廃止されてしまっているみたいですね。


−黒滝−


−鳥越ノ滝上部の湯気−


−鳥越ノ滝−

 

網張


 玄武洞から北側に少し標高を上げた場所に移動をすると、網張と呼ばれる地域になります。

 岩手山への登山口も兼ねた温泉地でもありまして、宿泊施設やキャンプ場などに犬倉山の山頂近辺まで展望リフトで移動もできますので、
 玄武洞まで訪れた際には、ぜひ網張からの眺望も楽しんでもらいたいですね。


−網張からの眺望−

雫石たんたん


 葛根田川の下流域に在る雫石神社には、神木でもある月夜見大杉の根元に広がる岩穴から、「たんたん」と雫が滴り落ちる音が聞こえてくる
 との事でして、それが雫石町の町名の由来にもなっている雫石たんたんになります。

 但し、既に岩穴内の銚子の口が失われてしまっているとの事でして、今では、まったく何の音も聞こえてこないのですが、隣接する滴石泉にて
 「たんたん」の音を再現していますので、玄武洞に行った際には、こちらも一緒に立ち寄ってもらいたい場所ですね。


−月夜見大杉−


−雫石たんたん−

撮影をした時期のフィルムや機材の違いによって、掲載写真の仕上がりに、
かなりの違いが出てくる事もありますので、統一感が無くお見苦しいかとも思われますが、ご了承ください。

この他にも、まだまだ紹介したい場所がたくさんあるのですが、
自分で満足のいく写真を撮ることができたら、順次紹介していきたいと思っています。

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