岩手の滝
ゆーしの岩手の滝10選

ゆーしの訪問済みの滝の中から、お気に入りの滝を紹介しています。

大変成ノ滝


場所:花巻市毒ガ森大変成沢
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの最もお気に入りの滝が、この「大変成ノ滝」になります。

 花巻市西方に位置する毒ガ森山塊の毒ガ森への山道口に通ずる大変成沢林道の途中に在りま
 して、林道を利用する以外にも、桂沢を渡った地点から始まる尾根伝いの山道も整備されていま
 して、子供たちの学校行事などにも利用されていた身近な場所でしたが、近年では、駒頭山への
 登山道が整備されなくなってからは、周辺の林道や山道も放置され始めまして、普通に乗用車で
 の通行ができていた大変成沢林道も、崖崩れや落石に沢水で土壌が削られてしまったりと荒れ
 てしまい、修復工事がされないままで廃道寸前となっていまして、手前の出羽沢林道の途中から
 の徒歩移動を強いられている現状を考えると、とても残念に思っています。
 
 この大変成沢林道は、春の新緑から秋の紅葉まで、毒ガ森山塊の峰々の眺めが美しくて、何度
 訪れても感動できる素晴らしい場所でも有りまして、その中で岩肌を流れ落ちる沢水の眺めは、
 更なる感動を与えてくれる自然の美しさを実感できる場所にもなっていると思います。

 大変成とは、仏教語の女人往生の方便のひとつでして、仏力によって女性が男性の様に変貌す
 る程の修法を得る事で、この険しい沢を行き来きする事が実に難しかった事を表しているのだと
 思います。

 私的に、この「大変成ノ滝」が毒ガ森山塊の中心的な存在にもなっていまして、遠くに日本氈鹿の
 鳴き声を聞きながらの、のんびりと豊沢湖南側の山中を彷徨い歩く事が、なんとも幸せな気持ち
 にさせてくれる、心の安らぎを得られる場所にもなっています。

降る滝


場所:西和賀町女神山下前川
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「降る滝」になります。

 和賀郡西和賀町の県道12号花巻大曲線(工事中)を笹峠方面に進んだ途中から、下前川沿い
 の林道へと分岐しまして、その先に在る女神山への登山口からは、滝めぐりとなる下前風景林
 遊歩道が整備されています。

 僅かな距離に「白糸ノ滝」「姥滝」「爺滝」「姫滝」等が点在していまして、更にその奥に在るのが、
 遊歩道内で最大の落差となる「降る滝」になります。

 最近では、訪問者の増加によって遊歩道内の一部区間が削り取られてしまっている部分が有り
 まして、この「降る滝」への遊歩道も一部が消失してしまっていますので、以前と比べると歩き難く
 もなっているのですが、それでも滝の美しさが損なわれる事無く、何度訪れても感動を与えてくれ
 る素晴らしい風景が広がっています。

 天候の良い日には、岩場で跳ねた水飛沫で、滝の下部に必ず虹が架かっていまして、幻想的な
 風景を見る事もできます。

 下前風景林遊歩道内のすべての滝を巡ろうとすると、それなりに時間が必要となってしまいます
 が、「白糸ノ滝」を経由しての「降る滝」迄の往復だけと考えると、時間的にも気軽に訪れる事が
 できる場所になっていまして、子供たちの学校行事としても利用されている身近な場所にもなって
 いますし、更に伏流水が湧き出す「女神霊泉」では、冷たくて美味な水を味わう事もできます。
 

綾里不動滝


場所:大船渡市三陸町綾里峠綾里川
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「綾里不動滝」になります。

 大船渡市三陸町の綾里富士の南方に伸びる綾里川沿いの林道を進んだ所に在りまして、映画の
 「春来る鬼」の撮影場所にもなっていまして、映画好きの私にとっては、訪れては、二重に楽しめ
 る場所ともなっています。

 以前は、小林旭や三船敏郎のサイン色紙なども飾られていたのですが、現在では、すべて撤去
 されてしまったのが惜しまれますが、もう25年程も前の事ですので、野外での展示では、経年
 劣化なども酷かったと思いますので、仕方がなかったのでしょうね。

 掲載写真は、「男滝」になりまして、隣に「女滝」が在り、下流に「荒神ノ滝」や「浄吉ノ滝」と言った
 小滝まで在りまして、社や参道の全体的な景観とも相まって、神秘的な雰囲気の場所ともなって
 います。

 この滝10選の中では、最も安全に行く事ができる場所にもなっていまして、隣接する綾里ダム
 からも山道が続いていますし、綾里ダムの駐車場やトイレに東屋等の施設を利用する事もできま
 すし、運さえ良ければ日本鹿の群れを見る事もできますので、お弁当を持っての家族連れでの
 訪問でも楽しいかもですね。

 私的には、岩手県沿岸部の滝の中で、最もお気に入りの滝にもなっています。

奥川瀬滝


場所:遠野市物見山藤沢
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「奥川瀬滝」になります。

 遠野市の市境となる物見山から(厳密には、奥州市江刺区種山ヶ原周辺の大森山)東方に流れ
 出でる藤沢の渓谷部分に在りまして、遠野市街地から県道107号線を南方の荷沢峠方面へと
 進み、途中の案内看板より西方の林道を進むと、現在では、藤沢の滝農村公園として整備され
 ている自然散策路藤沢滝遊歩道に着きます。

 子供たちの学校行事などにも利用されている安全な山道が整備されていますので、軽装備での
 気楽な訪問ができる場所にもなっています。

 別名で「藤沢四十八滝」とも呼ばれていますが、実際に四十八の滝が在るのではなくて、たくさん
 の滝が在ると言う意味で「藤沢四十八滝」と呼ばれているのですが、確かに僅かな距離に、これ
 だけの大小様々な滝が連続しているのを見てしまうと、正に言葉通りの印象になると思います。

 そして、この渓谷内で「藤沢ノ滝」と呼ばれている最も有名な滝が、遊歩道の最も奥に在る「應滝
 と呼ばれている滝なのですが、私的には、その手前の滝になる「奥川瀬滝」が、最もお気に入りに
 なっています。

 掲載写真は、水量の少ない時の撮影でして、水量が多い時には、更に左右へと幅を広げて流れ
 落ちていまして、かなりの迫力ある姿となっています。

衣ノ滝


場所:奥州市衣川区高眉山北股沢
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「衣ノ滝」に
 なります。

 奥州市衣川区の県道37号花巻衣川線を西方に進み、増沢ダムから黒滝
 衣ノ滝林道に分岐した途中に在りまして、案内看板や滝見台も設置されて
 いますので、迷う事無く見つける事ができると思います。

 案内看板を読めば落差等の情報も書かれていますので分かる事なのです
 が、滝見台から見える手前の小滝は、無名滝でして、そこから奥に見える
 滝が「衣ノ滝」になります。

 「衣ノ滝」を紹介している書籍やホームページでは、何故なのか間違って
 手前の小滝が「衣ノ滝」と紹介されている事が多く、酷いところにもなると、
 小滝の奥に在る「衣ノ滝」の事を堤防とか砂防ダムなんて書いてある場合

 

 もありまして、なんとも不遇な滝でもあります。

 林道に隣接されている滝見台からでは、遠くなので分からないかもしれませんが、滝のすぐ直前
 まで行ってもらえれば、その迫力と美しさに圧巻される事と思います。

 基礎的な山歩きの知識や経験さえ有れば、手前の小滝を越えて、簡単に滝のすぐ直前まで行く
 事ができますので、ぜひ訪問する事があれば、きちんと見て来てもらいたいなと思います。

 私的には、県南地域の滝の中で、最もお気に入りの滝にもなっています。

鵜主ノ滝


場所:宮古市長沢牧場長沢川
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「鵜主ノ滝」になります。

 宮古市の県道200号花輪千徳線を長沢川沿いに西方に進み、山間部の牧場へと続く狭い林道
 の途中に在りまして、小さいながらも滝への道標と、なんとか邪魔にならずに自動車を駐車できそ
 うな空き地も在りますので、それなりに気楽に訪れる事ができる場所にもなっています。

 基礎的な山歩きの知識や経験さえあれば、滝のすぐ直前まで急斜面を降りて行く事ができます
 が、帰りに急斜面を登る事を考えると、登山用のロープを短めでも良いので、持って行った方が、
 かなり行き来きが楽になると思います。

 宮古市側の加呂森と山田町側の高滝森や古宿森に弥惣森などに囲まれた山並は、春の新緑か
 ら秋の紅葉まで、とても眺めの素晴らしい場所にもなっていますので、「鵜主ノ滝」を訪れた時に
 は、ぜひ周辺の風景も楽しみたいものです。

 「鵜主ノ滝」は、別名「鵜ノ巣滝」とも呼ばれていまして、平仮名表記や片仮名表記の場合の読み
 方の「ウヌシノタキ」と「ウノスタキ」が混同されていまして、何故なのか「鵜主ノ滝」と漢字で書い
 て、その読み方が「ウノスタキ」とか「ウノスノタキ」と間違って紹介されている場合がありますの
 で、注意してください。


 鵜主とは、鵜の営巣木のある場所の事でして、言葉が転じて鵜が滝の主になっている場所と言う
 事なのですが、私が訪問した時に鵜を見かける事は、残念ながらありませんでした。 

七折ノ滝


場所:花巻市大迫町鶏頭山折合沢
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「七折ノ滝」になります。

 花巻市大迫町の早池峰湖を越えた先に在る嫁ヶ渕より、折合沢沿いに北方に進んだ位置に在り
 まして、きちんと林道と山道が整備されていますので、安全に訪問する事ができます。

 嫁ヶ渕からの他にも岳集落からの山道も伸びていまして、鶏頭山への登山道も兼ねての滝経由
 の周回コースもありますし、早池峰山の中岳経由の縦走路コースからでも訪れる事ができます。

 滝の水が流れ落ちる途中でのヒョングリ(弧を描くように大きく跳ね上がる事)が有名な滝でして、
 十分に水量さえあれば、とても迫力のある滝の姿を見る事ができます。

 普段は、掲載写真の様に滝の下段半分しか見る事ができないのですが、実際には、奥に上段の
 部分も有りまして、幾重にも折れ曲がりながら流れ落ちてくる名前通りの滝になっています。

 嫁ヶ渕から林道を進んだ先にある「七折ノ滝」への山道口からですと、撮影時間を考えても2時間
 程で往復できる距離ですので、時間的に余裕があれば、鶏頭山への登山も一緒に良いですし、
 嫁ヶ渕に在る「織姫ノ滝」や、少し標高を上げての岳川沿いの「魚止ノ滝」や「笛貫ノ滝」等も一緒
 に滝めぐりなんかも良いと思います。

 それなりに知名度も人気度も有りまして、この滝10選の中では、最も訪問者が多い滝にもなると
 思います。
 

千丈ノ滝


場所:釜石市犬頭山水海川
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「千丈ノ滝」になります。

 釜石市の市街地より北方に進み、女遊部橋を渡って水海川沿いを西方に進んだ位置に在りまし
 て、かなりの山間部に在るのですが、きちんと林道と山道が整備されていますので、安全に訪問
 する事ができます。

 但し、滝への山道口に何の案内板もありませんので、既に場所を知っていなければ、林道で迷っ
 てしまう事にもなりますので、それなりの注意が必要になりまして、地図や携帯GPS等で水海川
 と林道の別れる地点を確認する事さえできれば、その場所から川沿いに山道が続いているので
 すが、その山道は、「一ノ滝」までしか続いておらず、その先は、「千丈ノ滝」への山道を探して
 急斜面を登り降りする事になりますので、基礎的な山歩きの知識と経験が無い場合は、お勧め
 できません。

 「千丈ノ滝」への山道入り口は、水海川と林道の分かれる地点より更に先に進みまして、もっこり
 岩を過ぎた場所に在るのですが、かなり分かり難いので、なんとも説明のしようが無いのですが、
 山道入り口さえ分かってしまえば、後は、素晴らしい風景を眺めながらの、のんびりとした山歩き
 が楽しめます。

 山歩きで特に危険な場所等ありませんが、滑りやすい場所や膝まで埋まる落ち葉など、少し歩き
 難いなと感じる場所もありますので、雨上がり等の濡れた状況では、必要に応じた対策も怠らない
 様にしてもらいたいと思います。

鍋滝


場所:八幡平市高倉山白沢
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「鍋滝」になります。

 八幡平市の国道282号線の県境になるJR花輪線兄畑駅より南方に位置する白沢林道に在りま
 して、奥羽山脈の県北地域内では、最もお気に入りの滝になります。

 以前は、三つに分かれて流れ落ちる姿だったのですが、震災後は、周辺の落石等により地形が
 変わってしまい、一つの流れとなってしまったのですが、それでも豊富な水量で迫力に変わりが
 無く、とても眺めが素晴らしい滝になっています。
 今回の掲載写真は、震災後に撮影したものでして、滝の手前には、壁が大きな塊となって倒れて
 いまして、滝の下部が隠れてしまったのが、少し残念ですね。

 滝のすぐ近くまで林道が通っていますので、簡単に滝の近くまで行けるのですが、滝の直前まで
 行こうとすると、それなりの距離の急斜面を降りる事になりますので、基礎的な山歩きの知識と
 経験が無いと、少し難しいかもしれません。

 あと、沢近くの土壌が脆く崩れ易い為に、降りるのは、そんなに難しくないのですが、登ろうとする
 と、かなり難しくなりますので、登山用のロープを30m×2本程も用意しておけば、かなり簡単に
 行き来きする事ができると思います。

 近くにも多数の滝が点在していますので、私的には、県北地域の滝めぐりをする場合の中心的
 な存在の滝にもなっています。

鳥頭ノ滝


場所:大船渡市三陸町鳥頭海岸
 


 岩手県内の滝の中で、ゆーしの次にお気に入りの滝が、この「鳥頭ノ滝」になります。

 大船渡市三陸町崎浜の北方に位置する鳥頭海岸に流れ落ちる海岸爆でして、普段は、掲載した
 写真の様に水量が少ないのですが、実は、かなりの荒れ沢でして、雨上がり等の水量が豊富な
 時になると、膨大な量の鉄砲水となって崖から噴き出している姿は、県内で最も迫力の有る滝に
 なると思います。

 但し、この鳥頭海岸なのですが、海岸までの道が無いもので、実際に現地に行くには、対岸から
 泳いで行く必要がありまして、防水処置をした重い撮影機材を背負っての水中移動となりまして、
 見に行くのは、そんなに難しくないのですが、撮影をするとなると、かなり難しい滝になります。

 ましてや鉄砲水の噴き出している姿を撮影しようとすると、波が荒れている時に訪問する事になり
 ますので、最悪の場合に波に飲み込まれて沖に流されてしまう等の沿岸事故も考えられますの
 で、十分な注意が必要になります。

 晴天時での波が安定した条件で、引き潮の水位が下がった時であれば、なんとか岩場伝いに
 対岸からの望遠レンズでの撮影が、短時間ですが可能ですので、しっかりとした撮影計画を立て
 たうえでの訪問をお勧めします。

 あとこの場所は、私の母親の実家の近くでして、母親の子供の頃からの遊び場所とも聞いていま
 して、少なからずも私とも因縁のある場所にもなっています。

ゆーしの個人的な思い入れのある滝ばかりで選考をしていますので、
皆さんが思っている滝10選とは、かなり違った感じになっている事と思われますが、ご了承ください。

書かれている内容に関して、ご意見やご感想などのメールを送っていただける方もいらっしゃるのですが、
何かと時間的な余裕が無いものでして、ゆーしからの返信など基本的に無いものと思ってくださるように、よろしくお願い致します。

「岩手の滝」にもどる。